秋をすっ飛ばして、10月25日現在、山梨の山々は雪が降り積もりました。この記事をリリースした本日(10月26日)の最低気温は4℃、明日は3℃まで下がるそうです。この気温の低下によって、ミニ盆栽・豆盆栽の冬支度を少し早めにしてあげる必要が出てきます。
盆栽に限らず、鉢植えや観葉植物にも応用できると思いますので、是非参考にしてみてください。(サボテン・コーデックス篇はこちら)
耐寒性について
針葉樹と常緑樹と落葉樹
ムロ入れ
耐寒性について
まず、植物・樹木にはいずれも「耐寒性」というものがあります。読んで字の如く「寒さに耐えうる性質か否か」ということです。人間もそうですが、あまりに暑ければ死にますし、あまりに寒ければ同じように死にます。ですから、それと同じように、植物もその種類によって保護してあげる必要が出てきます。
重要なのは、その植物の特性をしっかりと理解したうえで正しい冬期保護を行ってあげるということです。そして特に冬期に注視すべきなのが「耐寒性」であり、この性質に則って管理していきます。
針葉樹と常緑樹と落葉樹
盆栽における樹木は大きく分けると、
・松や杉などの「松柏類」
・欅や桜などの「雑木類」
に大別することができます。そしてこれを更に分解していくと、
・松柏類 =「針葉樹」
・雑木類ⅰ=「落葉樹」
・雑木類ⅱ=「常緑樹」
に分けることができます。
針葉樹とは、松やヒノキ、杉などの植物を指し、根が完全に凍らない限りはいくら寒かろうと屋外で冬を越すことが出来ます。ミニ・豆サイズの盆栽は保護してあげるのがベターですが、完成樹などは雪が積もっても、屋外で管理して問題ありません。
落葉樹とは、モミジや欅などの植物を指し、冬になると葉が完全に落ちる植物の総称です。落葉して以降は、植物そのものの耐寒性があがります。過保護にする必要はなく、霜が二、三度降りたら保護するくらいで構いません。
常緑樹とは、柑橘類やクチナシなどを指し、年間を通して常に葉をつけています。寒さには弱いため、零下になる前にムロ入れをする必要があります。
耐寒性の強いもの、つまり寒さに強いものは針葉樹>落葉樹>常緑樹となります。そして、これらの順に「ムロ」と呼ばれるスペースに盆栽を入れてあげます。
ムロ入れ
「ムロ」とは盆栽を冬の寒害から保護する設備を指し、休眠する盆栽を一定期間(春まで)保護しておきます。
とはいっても、お金をかける必要はなく、発泡スチロールなどに水抜き穴を開けておくだけでも問題ありません。冬の灌水のスケジュールは3~5日に一度となりますので、凍結から盆栽を保護しておくだけで十分です。
逆に、室内に取込んでしまったりすると、本来樹木が持つ季節性を失うことになりますので、屋外でムロに入れておくことが重要です。
また、日本の樹木がほとんどを占める盆栽は、冬の間休眠します。故に光合成をさせる必要がないため、発泡スチロールの蓋は締めておいて構いません。また、陽当りも良い必要はなく、寧ろ温めすぎることによって春の芽出しに悪影響が出ることがあります。
加えて、盆栽が完全に凍結しない暖かい地方に住んでいる方は、ムロに入れる必要すらなく、通常と同じ管理で十分です。
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