【五葉松:ゴヨウマツ】
Japanese White Pine
Pinus pentaphylla Mayr.
ゴヨウマツ(引用:KIDORI)
ゴヨウマツはマツ科マツ属の常緑樹。クロマツ、アカマツと並び、盆栽の松柏類を代表する樹種です。高山性植物の一種で、短く詰まった葉が特徴的です。
ゴヨウマツはその「性」に大きく依存する樹種の一つで、葉性により様々な種類が存在します。(例:吾妻ゴヨウマツ、八房ゴヨウマツ等)
盆栽に利用する松類には主に、
・クロマツ
・アカマツ
・ゴヨウマツ
・カラマツ
・エゾマツ
・ニシキマツ
などですが、その他にもヨーロッパアカマツ、ハイマツなどが存在し、世界には約200種の松が存在するとされています。
【基本の育て方】
ゴヨウマツはクロマツ、アカマツなどと違い、短葉法を利用することが難しいため、元々の葉性の良さを見極めて培養していく必要があります。また、元々が高山性の性質を持ちますので、可能な限り風通しを確保してあげてください。
【基本の水やり】
クロマツ、アカマツと異なり、水やりの頻度はやや少なめにして管理します。年間を通して、表土と土中がしっかり乾いてから灌水するのがベターです。目安は、春秋は一日に1回、真夏は一日に2回、冬は三~五日に1回となります。
【施肥】
油カスなどを主体とした緩効性肥料を施肥します。春肥も4月頃から与え始め、秋肥は真夏直後から与えます。完成樹の場合は控えめでかまいませんが、生育段階の樹には多肥培養を心がけてください。
【芽摘み】(4月~5月)
ゴヨウマツの芽には「ロウソク芽」「コンペイトウ芽」と呼ばれる二つの芽が存在します。「ロウソク芽」は上に伸びる力が強い芽を指し、「コンペイトウ芽」はロウソク芽の脇に伸びる弱い芽を指します。そして、芽摘みをかける対象は「ロウソク芽」となり、そのメカニズムやノウハウはクロマツと変わりません。
芽摘み
【古葉摘み】7月、9月~11月
ゴヨウマツにはその年の春に伸びた新梢の元についている「古葉」が存在します。夏から秋にかけて、この古葉が落ちてきますが、出来るだけ人の手で摘み取ることが薦められます。この古葉をカットしてあげることにより、懐に日光を当てる他、風通しを確保してあげます。