前回は「ミニ盆栽篇」で、ミニ盆栽についての基本的な管理をお伝えしました。今回は「コーデックス・多肉・観葉系」についてお伝えしてまいります。是非、参考にしてみてください。
①水やりについて
②環境について
③肥料について
④冬の管理
①水やりについて
まず、基本的なコーデックス・サボテンの構造として特徴的なのは、雨の少ない乾燥した砂漠などでも耐えられるように、葉、茎、根に栄養分と水分を貯えているということです。中でも”塊根植物”と呼ばれるコーデックス類はその傾向が強く、根元の膨らみに自衛のための水分を貯蔵しているのです。その為、
メリハリのある水やり
が求められます。
春:1 / Week(朝)
夏:2~3 / Week(朝・夕)
秋:1 / Week(朝)
冬:- / Week
が基本的な水やりのスケジュールとなります。但し、ミニ盆栽と異なるのは、乾燥気味に管理するということです。まだ、土が乾燥していない段階で水をあげてしまうと、即刻根腐れに直結してしまいます。
秋になり気温が15℃を下回ってきたら徐々に水やりの回数を減らし、11月半ば以降は完全に断水します。この際、植物は休眠期に入り、葉を落とすこともありますが、決して枯死したわけではありません。
ミニ盆栽は多湿気味に、コーデックス・サボテンは乾燥気味に、を基本としてください。
②環境について
次に環境ですが、置き場所の基本はミニ盆栽と同じく
陽当りが良く、風通しも良い場所
となります。
コーデックス・サボテンはどちらかというと観葉植物に近しい立ち位置にあるものですから、家の中で管理するという方もおられるかと思います。その際に注意すべきは、
・陽当りを最大限確保する
・風通しを最大限確保する
の二つとなります。
いずれの植物にとっても、「陽当り」と「風通し」は必要不可欠なものです。特に、加湿になると根腐れを起こしやすいコーデックス・サボテン類は、水やりとしてから素早く用土を乾燥させてあげると尚良いです。
③肥料について
続いて、肥料に関してですが、こちらもミニ盆栽とそこまで大きな違いはありません。肥料の基本は、
目的によって使い分ける
ということです。
コーデックス・サボテンが求める要素の中でも、多量に必要なのが
であり、微量に必要なのは
となります。
これらの中でもとりわけ重要なのが、やはり
・チッ素(N)
・リン酸(P)
・カリウム(K)
であり、大まかに以下のスケジュールで肥培することをお勧めいたします。
ミニ盆栽篇でも書きましたが、こちらもやはりオススメなのはリン酸(P)を多く含むマグァンプKです(マグァンプKの回し者ではありません)。このマグァンプKは春の植え替え時に元肥として入れてあげると、次回の植え替えまで長く効果を発揮してくれます。
またハイポネックス原液という肥料には「6-10-15:チッ素-リン酸-カリウム」がバランスよく配合されていますので、活用するのも良いと思います。
肥料を与えるのが面倒くさいという気持ちも分かりますし、何が何やら難しいという方の気持ちも分かりますが、ミニ盆栽もコーデックスも、とりあえずは「元肥にマグァンプK」を肥培しましょう。
(ちなみにOMOTE TO URAでリリースしている植物の全ては、予めマグァンプKを肥培済みです)
④冬の管理
最後に冬の管理ですが、基本的には
断水をする
とします。
①でも少し書きましたが、気温が15℃を下回ってきたら、徐々に水やりの回数を減らし、本格的な冬に備えます。最低気温が5℃を下回ってきますと、枯死する確率がぐんと上がってしまうので、日当たりの良い暖かい室内などに置いてください。
冬は多肉植物の休眠期に入りますので、葉を落とすことがあります。「枯れてきた!」と思い、そこで水をあげたが最後、春に元気な姿を拝むことは難しいでしょう。但し、一か月に1~2度、霧吹きでさっと湿らすのは忘れないようにしましょう。
(一方で、冬型コーデックスと呼ばれるタイプは、冬を成長期とします。くれぐれも、その植物にあった適切な管理を行うために、必ず植物名で検索を行うようにすると安心です)
最後になりますが、サボテン・コーデックスを育てる上で最も注意したいのは「メリハリのある水やり」と「冬の管理」となります。その他は取り立てて難しい点はありませんので、是非挑戦してみてください。