Bonsai & Plants

豆盆栽はコフレ鉢でつくる

「豆盆栽」とはミニ盆栽よりも更に小さな樹を指し、節間の詰まった盆栽を指します。「小さいなら作るのは簡単だろう」と思いますが、実際にはいわゆる一般的な盆栽よりも遥かに作りにくく(時間はかからないものの)、年間を通してやる作業が意外にも多いのです。

そこで、本日は豆盆栽の育成において欠かすことの出来ない「小さく持ち込む」為の最適法をご紹介していきます。

 

①コフレ鉢とは

②なぜコフレ鉢を利用するのか

③コフレ鉢の管理法

 

①コフレ鉢とは


「コフレ」とは言うまでもなくコーヒーフレッシュを指します。通常コーヒーに入れるとされる、謎の液体が入ったあの小さいミルク(?)です。

コーヒーフレッシュ(引用:Wikipedia

そして、その謎の液体を取り出し、鉢底に穴を開けたものが通称「コフレ鉢」です。これは、あくまでも豆サイズを生産する人たちが勝手に呼称しているだけで、要するにこのサイズであればシロップでも「お鍋にポン」でもなんでも構いません。

作り方は何でも構いません。謎の液体を利用するなり廃棄するなりして、このポットを用意し、鉢底に幾つかのスリットを入れたら完成です。

左から岩檜葉・黄金鶴、イチョウ、レンギョウ

様々な豆盆栽の仕立て

 

 

②なぜコフレ鉢を利用するのか


では、一体なぜこの「コフレ鉢」を利用するのか…。

それは単純に「小さく小さく持ち込む為」です。

 

植物は、その性格上、根を伸ばせば比例して上(つまり枝や葉)も伸びていきます。豆・ミニ盆栽では枝や葉を大きくすることは良くありませんので、根を締めて作ってあげることで上部の矮小化を図るというわけです。

鉢を締めて作ってあげることで、植物や樹木そのものの背を大きくせずに育成させることができ、同時に”古さ”も得ることができます。このことを、豆・ミニ盆栽の世界では「いじめる」と呼びます。

いずれは化粧鉢(本鉢・下図参照)に入れる時に、根をそこまで捌く必要がなく、植え替えの手間が極端に省けます。

屋久島八重山スミレ

また、植物の特性上、根を奔放に伸ばしてしまうと、上部(葉や枝)も大きくなり、すぐに細かい樹形が崩れてしまいます。それを防ぐためにも、可能な限り小さな鉢に入れてあげるのが良いとされます。

 

 

③コフレ鉢の管理法


一方で、このサイズの鉢のデメリットがあります。それは、

・乾きやすい

ということです。鉢そのものが小さい上に、入る土の量も少なく、比例して保水性も高くありません。故に一日水をあげ忘れただけで、植物にとっては致命傷になりかねません。ですからこのコフレ鉢培養では、いつも以上に「水」に気を遣う必要があります。

乾燥防止策としてオススメなのは、

・夏季は半日陰で管理

・朝晩の水やりは欠かさず

・砂や土の上に置いておく

となります。また、冬季は凍結しやすくなりますから、やはりムロにきちんと入れてあげることが望ましいです。

必要に応じて、この「コフレ鉢培養」、是非お家等で行ってみてください。ご不明な点等がありましたら、お気軽に各SNSのDM及び本サイトのCONTACTよりお問い合わせください。


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