梅雨が明けていないというのに、既に猛暑日となったこの最中、山梨県のとある山にウチョウランを観に行ってきた。
羽蝶蘭(ウチョウラン)
Ponerorchis granminifolia Rchb.f.
ウチョウランはラン科ウチョウラン属の地生ランの一種で、分布しているそのほぼ全ての都道府県で絶滅危惧種に指定されている。山梨県でも絶滅危惧ⅠA類(CR)に指定され、個体数も生息地も大変数少なくなっていると考えていい。
この背景にはS40年頃に起きた一連のウチョウランブームがある。この時代には一般の園芸趣味者から業者まで、多くの人がこの花を盗掘し、自生するウチョウランはほとんど盗りつくされたといっていい。
そのため野生個体は著しく減少し、過去の自生地でも野生絶滅、あるいはそれに近い状態となった在来個体群も多い。
故に、この花を登山のアプリケーションなどでログ付きで挙げている方がおられるが、こういった行為は盗掘を後押ししてしまう形となるので、厳に慎んでほしい。
水千鳥(ミズチドリ)
Platanthera hologlottis Maxim.
梅蕙草(バイケイソウ)
Veratrum oxysepalum Turcz. var. oxysepalum
また、この山系ではこのウチョウランの他、水千鳥(ミズチドリ)や梅蕙草(バイケイソウ)などが咲いており、非常に豊かな山旅になった。
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