大栃山(おおとちやま)
Date:5月10日
都道府県:山梨県
標高:1,415M
黒岳(御坂黒岳)や釈迦ヶ岳などを擁する御坂山塊の一峰で、甲府盆地を見下ろすことの出来る山の一つです。この山を見る場所によっては、富士山に似ている場合もあり、そのことから「黒駒富士」とも呼ばれます。
山梨百名山の一峰に数えられますが、その知名度は低く、山梨百名山の制覇を目指す人、或いは地元の登山好きしか知らない山の一つであります。
目立たない山ではあるが
既に書きましたように、この山は良い意味で「地味」な山です。また、登頂もしやすいため、極めて初心者に向く山の一つです。アクセスは麓にある檜峰(ひみね)神社よりスタートです。この檜峰神社は昭和10年に「コノハズク」が確認された地で、実際にこの日も鳴き声が聞こえていました。
檜峰神社
(後輩と登ったので、プライバシー保護の為顔を隠します)
檜峰神社から山頂までは、登山者が極めて少ないことによって、恐ろしいほどの静寂が身を包み、蓄積した苔が美しい景色を演出していました。
中途のアクセスポイントである「鳶巣峠」までは、比較的緩やかな登山道を登っていきます。鳶巣峠以後は、徐々に標高を上げていきますが、その稜線上からは雲海が広がり、素晴らしい景色を魅せてくれました。
雲海。奥には南アルプス
鳶巣峠からはようやく登山道らしい道へと変化していきますが、危険ポイントは一切なく、急登もありませんので、ゆるやかに歩くことが出来ます。
この日は後輩にお誘いいただいたので、様々なおしゃべりをしているうちに、勝手に山頂に到達しました。この標高ですし、そこまで有名な山でもないので、景色はあまり期待していなかったのですが、予想以上に素晴らしい景色がそこには広がっていました。
富士の麓までは見えないが、素晴らしい眺望
背後に八ヶ岳
いつも山を歩いていて思うことですが、やはり山は出会いです。雲があって景色が見れない時もあれば、雲一つない青空が広がる時もあるのです。ハードな急登の先には、まだ見ぬ景色が広がり、思わぬ幸運に出会うこともあります。
僕の登山・源流釣りのスタイルは、必ず「早出」を基本としますから、やはりこの季節(5月初頭)でも山頂付近の気温は一桁台です。まだまだ寒い山。温かい味噌ラーメンを食べて帰路につきました。
僕としては、歩き足りない山だったのですが、登山における本当の初心者には極めてオススメの山です。
参考:「山梨百名山グレーディング表」やまなし観光推進機構