GWも終わり、いよいよ本格的に気温があがってきました。5月中に〆切がある、とあるロゴデザインの仕事もしなきゃならないのに、僕はやはり山に登り、そして源流釣りをしています。もう世の中にこんな面白いことはないのではないか、と思うほど、沢山の魅力が詰まっています。
一転、2022年のSpring / Summerより、OMOTE TO URAではミニ盆栽を中心とする植物を取り扱って参りました。そういったプロセスの中で、自然と自生する花や草(=山野草)にも興味を惹かれるようになりました。
誰が手入れをしているわけでもない、謂わば非園芸植物たちなのですが、強烈な美しさに心惹かれます。本日は、そんな「山野草」を写真と共に紹介してみたいと思います。
蝮草(マムシグサ)
山梨・櫛形山系
強烈な見た目の通り、全体にシュウ酸カルシウムとサポニン、コニインを含む毒草です。重篤な場合は心臓麻痺を起こし死亡する危険な植物です。
錨草(イカリソウ)
山梨・市川三郷町
片栗(カタクリ)
山梨・市川三郷町
昔はこの花から片栗粉を製造していたらしいですが、今では本当に珍しい花の一つとなりました。群生地以外ではほとんど見かけない希少な花です。7年に一度しか咲かない花です。
三葉躑躅(ミツバツツジ)
山梨・八幡山系
竜胆(リンドウ)
山梨・竜ヶ岳
山芍薬(ヤマシャクヤク)
山梨・笛吹川水系源流
東京都と千葉県では「絶滅」に指定され、山梨県では「絶滅危惧Ⅱ類」(絶滅の危機が極めて高い)に指定されています。鮮烈な美しさを持つ植物の一つで、花も美しいです。
蝋梅(ロウバイ)
山梨・山梨市
22S/Sのヴィジュアルにも利用させてもらった蝋梅。蜜蝋のように半透明で、良い香りを放つ花です。うちでも実生(種から育てること)を初めて、既に発芽していますが、花を咲かせるまでには最低でも8年以上かかるそうです。
釣鐘人参(ツリガネニンジン)
山梨・大蔵高丸
丸葉岳蕗(マルバダケブキ)
山梨・瑞牆山系
山百合(ヤマユリ)
山梨・ハンゼの頭山系
広く知られる山野草の一つで、日本を原産とする植物の一つです。根の部分は「ゆり根」として食用にされます。多年生植物ですので、毎年同じ場所に咲き誇ります。
九輪草(クリンソウ)
山梨・雁峠山系
深山黄華鬘(ミヤマキケマン)
山梨・塩山竹森
座禅草(ザゼンソウ)
山梨・塩山竹森
まだ雪が残る寒い季節に一足先に芽出しをはじめる山野草の一つです。咲くときに発熱することにより、雪を融解させます。
染井吉野(ソメイヨシノ)
これはどちらもソメイヨシノですが、上図は人為的に植えられたもの、下図は自生する原種です。植物学的には、どちらも染井吉野なのに、違う種類という判断をするそうです。
山を歩いていると、本当に素晴らしい景色に出会い、忘れられない経験を沢山します。自分でも、何のために花の写真を撮るのか分かりませんが、是非、暖かい季節になりましたので、山々を歩いて自分だけの景色を見つけてみてください。