ART

最狂の日本映画・愛のむきだしを観たか

「愛のむきだし」とは、園子温監督の23作目の作品である。

園子温(出典:https://www.creativevillage.ne.jp/11645)

 

実話をベースに、宗教、罪と罰、欲望と禁欲、家族と共同体など、さまざまな要素を複雑に組み合わせた傑作邦画は近年の日本・映画ビジネスにおいて頻繁なことではない。

237分にも及ぶ壮大なストーリーは観る者を「真」の日本映画へと誘う。

(出典:https://www.amazon.co.jp/愛のむきだし-小学館文庫-園-子温/dp/4094086803)

 

 


①あらすじ
②愛をむきだすってなに
③この世界観は圧巻
④リアリティなんかない
⑤主題歌は…


 

 

①あらすじ


”敬虔なクリスチャンの家に生まれ、神父の父と二人暮らしの少年・ユウ。幼い頃に亡くした母の思い出を胸に、理想の女性に出会うことを夢にみて、満ち足りた生活を送っていた。

ある日、カオリと名乗る女性との出会いをきっかけに、ユウの父親は豹変。優しかった父は毎日のように、ユウに「懺悔」を強要しはじめる。

ユウは親子の繋がりを失わないために「懺悔」のための罪づくりをはじめる。そのうちにユウは盗撮のカリスマになっていた。

そんな中ユウは運命の女性、ヨーコに出会う。生まれて初めて恋をし、ヨーコもまたユウへの恋心を抱き始める。しかしすれ違う二人の背後には、新興宗教団体の魔の手が迫る…”

 

 

 

②愛をむきだす、ってなに


「愛のむきだし」。

「愛」を「むきだす」とは、いったいどういうことだろう。

人はそれぞれがそれぞれの正しさを抱え、生きている。他人から見たら「悪」のように見えても、本人にとってはそれが善であったりすることはよくある。

つまり表は表になりえるし、裏は常に裏になりえるということだ。そして、その正しさは時に狂気と化す。

「愛」そのものは、非常に強いパワーを持っている。軽はずみなリリックに落とし込まれたものではない、もっとずっと生々しい「愛」がここでは描かれている。

 

 

 

③この世界観は圧巻


4時間近い大作でありながら、次の展開が気になり、休む暇もないような映画に仕上がっている。

あらゆる負の要素と、大いなる偶然を掛け合わせると、こんなに素晴らしい映画ができるのか、と感じざるを得ない。

満島ひかりの演技はもちろんのこと、脇を固める安藤サクラの憎たらしい演技が、嫌悪感抜群の存在となっている。

(出典:https://eigaland.com/topics/?p=52271)

 

 

④リアリティなんかない


この映画は、園子温が持つ様々なベクトルに向いた要素をすべて取り込んだ映画のように思われる。だからこそ、リアリティなど皆無だ。

しかし先述した安藤サクラをはじめとした役者陣を観ている人は「こんな人いるよな」という、奇妙なリアリティに苛まれる。

リアリティV.Sリアリティの構図は、観る者に違和感と、奇怪な安心感を与えていると言える。

 

園子温の映画の多くはかけ離れたリアリズムによって構築されている。しかしそのかけ離れたリアリズムは「実話」というストーリーからインスパイアを受けたものが多いのも特徴だ。

 

 

 

⑤主題歌は…


主題歌はゆらゆら帝国というバンドの「空洞です」だ。(表記ミスではない)

 

私はこのバンドをまったく知らなかったが、この映画を観てから大好きになった。

 

まるでサブカル代表のようなファッションと音像は、セクシュアルな格好良さとは程遠い、ロックンロールの魂を感じさせてくれる。この映画全体の雰囲気を決定づけているのは彼らの音楽に依るところが実に大きい。

ぜひ聴いてみてほしい。

 

OMOTE TO URAはこの「愛のむきだし」を本当に面白い映画として、自信をもって勧めることが出来る。観ていて痛い、愛と欲望の映画はこの映画をのぞいて他にない。

 

 

 

 

OMOTE TO URAのブログに関しまして
《FASHION》毎週土曜日21:00更新
《CULTURE》毎週水曜日21:00更新
《OMOTE TO URAの日々》第三日曜日21:00更新
《働く人》第四日曜日21:00更新
Twitterはこちら
Instagramはこちら

 

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です