ROCK

サブスク配信の是非

 

 

ついこの前、と言っても昨年のことではありますが、サザンオールスターズがサブスクリプション配信をスタートしました。2019年は嵐の他、ラルクアンシエル、スピッツ、星野源など様々なタイプのミュージシャンがサブスクを解禁した年でした。

中でもやはり日本の音楽シーンの第一線を走り続けるサザンオールスターズのサブスク解禁は、特に衝撃的で、CDという媒体での売上を牽引してきた時代の終焉のようにも感じられます。

そこで本日は、そんな「サブスクリプション」について今一度、考えていきます。

 

 

①そもそもサブスクとは何か?

②サブスク賛成派

③サブスク否定派

④最後に

 

 

①そもそもサブスクとは何か?


「サブスク」が「サブスクリプション」の略であることは、多くの方が知っているところでしょう。そこで大辞林で「サブスクリプション」を検索してみると、

”製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う方式”(引用:大辞林)

と記されていました。つまり、下図のような状態を「サブスクリプション」と呼ぶと言えます。「サブスク」はなにも音楽に限った話ではなく、動画サービスや食べ放題サービスなどにも適用されるものです。

これは一種の新しいビジネスモデルで、既存のビジネスモデルと比較すると、決定的な違いがあります。それが「消費者における消費対象の差異」(下図参照)であり、当然既存ビジネスモデルとサブスクではそれぞれにメリット・デメリットが存在します。

大きくそれぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

 

【サブスク・メリット】

・安価である
具体的には月額¥1,000程度で登録されているミュージシャンの楽曲が聴き放題、等。

・プロセスが簡略化されている
CDはCDというソフトウェアとコンポなどのハードウェアが必須。

・かさばらない
CDと違い無形なので、モノが多くならない。

・共有しやすい
これまでの有形物で音楽を聴くのと違い、ウェブ上でのやり取りが主になるため、同じサービスの利用者同士にとっては共有しやすい。

 

【サブスク・デメリット】

・お金の流れが不透明
ミュージシャンへの対価がしっかりと支払われているのかが分からない。

・音質が劣る
CDの出音に比較すると、デジタライズされた音源なので多少の劣化がある(が、プロでも分からない程度)

・音楽そのものの価値が下がる
日本の音楽専門家の語るところに拠ると「利便性は高まるが、音楽の価値は下がる。購入のプロセスがなく、誰かに(アプリに)勧められるまま聴き、誰が歌っているのかを意識しなくなり、アーティストの存在が希薄になる」とのこと。販売単価が下がることにより、音楽そのものの価値も比例して低下していくという考え方。

・違法アプリの蔓延
サブスクとダイレクトに関連しないが、如実に増加したのは事実。論外だし、音楽を聴く資格がないのは明白。(これについては後日記事にします)

 

 

②サブスク賛成派


サブスクリプション配信に賛成する立場の方は、恐らく「利便性」や「合理的」という理由に加え、何よりも「安価である」ということが最も大きな要因ではないでしょうか。サブスクは定額を支払うことによって、世界中の音楽が手軽に聴ける一方で、CD一枚(アルバムの場合)の価格は、特典などがないとしても¥3,000ほどであり、一か月に何十枚も購入できるようなものではありません。

このサブスクに加入している方は「音楽を聴けば聴くほどお得」というシステムとなり、消費者としては素晴らしいビジネスモデルを享受していることになると思われます。

私個人としては「サブスクは素晴らしい!」という姿勢ではなく、「賛成せざるを得ない」というもので、仕事柄致し方のない行為であると考えています。しかしサブスクを利用している今となっては、「辞めることなど考えられない」というのも本音です。

 

 

③サブスク否定派


一方でサブスク否定派も未だに根強く、ミュージシャンでも独自の声明を発表している場合もあります。海外ではキング・クリムゾンがサブスク配信をしていない他、日本ではB’z、久保田利伸、中島みゆき、山下達郎、大瀧詠一などが未解禁のままとなっています。

ミュージシャン側の意見は分かりかねますが、察するに下記要因がほとんどではないでしょうか。

⑴一曲ずつ切り取られたくない

⑵必要性がない・興味がない

⑶レコード会社・事務所の意向

 

一つ言えることは、この「サブスクリプション配信」によって、確実に消費者の音楽の聴き方は変化しました。音楽、特に《ロックが勃興して以降~コンセプト・アルバム量産期~「名盤」という呼称》の時代は終焉を迎え、一曲ごとに聴く時代へと足並みをそろえ始めたと言ってもいいでしょう。それに乗じてアーティスト側も「アルバムとして聴く」ことを前提にした音楽づくりは減少傾向になり、消費者側もまた「歌詞カードを読みながら聴きこむ」という行為をしなくなっていきました。

これが良いか悪いかは個人の主観に委ねられる部分が大きいですが、賛成派も否定派も意見が合致する唯一のことは「音楽産業そのものの盛り上がり」であり、「好きなミュージシャンをいつまでも聴いていたい」というものです

 

 

④最後に


そして「好きなミュージシャンをいつまでも聴いていたい」という願望と直結するのが、消費者が音楽そのものにどれだけ「金を落とすか」です。現在サブスクを利用している方が、気に入ったアルバムをCDで購入すること。現在CDやレコードで音楽を聴く方が、サブスクを試してみること。この相乗効果はとても意味があることのように思えます。

CD売上が全盛期の1/3になっていることを嘆いても仕方がないので、今ある合理的な仕組みを利用し、アーティストが食べていける環境、消費者が音楽を聴き続けられる環境を整えていくことが重要ではないでしょうか。

 

 


この度はコンテンツをご覧いただきありがとうございます。
次回もよろしくお願いいたします。

ワダアサト
CONTACT
TWITTER
INSTAGRAM

ONLINE SHOP

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です