山梨の山野草・高山植物

山梨百名山について

山梨県は、四方を山に囲まれた、日本でも有数の山岳県です。北部には金峰山・瑞牆山を擁する奥秩父連嶺と八ヶ岳、東部には大菩薩連嶺、西部には北岳・間ノ岳を擁する南アルプス山系、そして南には富士山をはじめとした雄大な自然が広がっています。

県北部:金峰山・瑞牆山(奥秩父山系)、八ヶ岳

県東部:大菩薩連嶺

県西部:南アルプス山系

県南部:富士山系

人が住むために開発された地域の外には、まだ手付かずの自然が広がり、厳しい自然の姿を垣間見ることができます。

そんな豊かな自然には、まだ見ぬ世界が広がり、時に残酷な生態系が存在します。僕は、そんな自然が大好きです。同じ山に登っても、その時に見える景色は異なり、流れる雲も、吹きつける風も、出会う人や動物も違います。人間が生きる「社会」では、高度なニンゲンそのものの知能によって、様々なルールが定められており、一様に「命は大切」という価値観が基本的な在り方です。

しかし、自然では、動物が動物を殺すこと、動物がどこかから足を滑らせ死ぬこと、そんなことは当たり前のことであって、その生々しさが僕にとっては面白く、興味深いのです。また、そんな混沌とした自然の中にも、いわゆる「摂理」が存在していて、人間の活動とは無関係に日々が進んでいます。

そして、僕は、そのことに対して強い興味があります。それらを学び、知ったところで、僕の人生にとってどんな意味があるのかは分かりません。しかし、強く、強く、その自然のサイクルと在り方を知りたいと思っています。山頂に登りきった時、見たこともない花を見た時、険しい顔をしたイワナと出会った時、自分が何を思うのか、自分が何を感じるのか、そういうことを知りたいのです。

椅子に座っているよりも、或いは偉い人と話をするよりも、遥かに勉強になることばかりです。そして山頂で誰かと会話をすることや、自然に生きる渓流魚と対話することは、最も気持ちの良い瞬間の一つでもあります。ですから、僕はこれからも山に入るだろうし、登り続けるだろうと思います。

しかし、僕は「山梨百名山」や「日本百名山」のみを制覇・登攀し続けることが正しいこと或いは素晴らしいことだと思っていません。名もなき山にも美しい景色と経験があり、名もなき源流にもまだ見ぬ美しく残酷な生態系が存在します。我武者羅に百名山だけを登るという人がいたって良いと思いますが、僕がやっている登山行為は、必ずしもそこに目標を定めているのではありません。僕はこのコンテンツの為に山に足を運ぶのではなく、あくまでも山に登るそのついでとして、この文章を書いているということだけはここにしっかり書いておきたく思います。

このYamanashiというコンテンツでは、基本的には「山梨百名山」について書いていきますが、それが全てではないし、沢山の考え方があってもいいということです。また、このコンテンツで紹介する景色は綺麗なものです。ですが、実際の登山や源流釣りでは、恐るべき危険が潜み、人を簡単に死に至らしめます。くれぐれも、安易に真似されないようお願い申し上げます。

いつ終わりがくるのか、いつ登りきるのか、僕にも分かりませんが、とりあえずは続けてみようと思います。


参考:「山梨百名山グレーディング表」やまなし観光推進機構

ワダアサト
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